矢田祐一郎博士

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10歳のときに難病と診断され、目や手に若干の不自由はあったものの、大学までは日常生活に障害を感じることなく過ごしていた。しかし、22、3歳の頃から聴力が低下し始め、ここ3年ほどで聴力低下が進み、対面で話すことが難しくなってきた。大学時代から情報工学を学んでいたが、病気の進行を食い止めるような医学的な研究に情報工学を生かしたいと考えるようになって、大学院に進み、現在は大学で数理情報技術を応用した医学的な研究を続けている。

矢田祐一郎(やだゆういちろう) 名古屋大学大学院医学系研究科准教授(2025年3月現在)(インタビュー時は理化学研究所バイオリソース研究センター特別研究員)
専門領域:情報通信(生命、健康、医療情報学)
学位:2017年東京大学大学院情報理工学系研究科博士課程修了
インタビュー時年齢:30歳(2020年10月)
障害の内容:聴覚障害(中途難聴)
困ってきたこと
授業や会議で人の言っていることが聞き取れない。
実験室で、機器のアラーム音が聞こえない。聞こえる人であれば機器に視線を向けなくてもアラーム音に気づけるが、聞こえないので機器を目視で確認してまわる必要がある。例えば、二酸化炭素濃度計などの場合、アラームに気づけるかどうかは命に関わる問題である。
対応・工夫
ミーティング時に話されていることを文字に起こしてもらっている。ただ、仕事では専門的な内容が話されるため、文字起こしを行う人がその内容や用語を理解していないと、正確さに欠けてしまう。また、タイピングに際して誤変換も発生するため、読み取る側で推測を働かせなければならないという負荷が伴う。自分が質疑を行っている状況であれば、発言者に聞き直すことはできる。