本田充博士

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中学2年の時に顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーと診断された。腕・肩、腹筋、足などいろんな体の部位の筋力が弱くなり、現在は歩くことはできるが、走ったり階段を上ったりすることは難しい状態。小中高と一般校に通い、大学時代に生命科学を学んだことをきっかけに、研究を通じて自分の病気の仕組みを解明したいと考え、大学院に進学した。博士号を取得後、iPS細胞を用いた研究を続けている。海外旅行が好きで、これまでに全部で46か国を訪れている。2021年12月よりスペイン・カンタブリア大学で研究をしている。

本田充(ほんだみつる) 京都大学iPS細胞研究所、カンタブリア大学IBBTEC(2025年2月現在)
学位:2018年東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻博士課程修了
インタビュー時年齢:31歳(2020年9月)
障害の内容:肢体不自由(上下肢障害)
困ってきたこと
自分の身体状態でこなせる作業量に限界がある。特に、実験結果の再現性を確認するために同じ作業を繰り返すことが必要になるが、肩から先を使う実験動作は負担がかかるし、作業スピードも人より遅い。
動物を自分で扱う実験はしてこなかった。実験施設に出入りするたびに指定の服装に着替えなければならず、また、マウスの管理に伴う作業にも体力が必要となるなど、困難が伴う。
やりがい
自分が病気の当事者であり、また、同じ病気を持つ知り合いもいるので、患者の視点から研究の意義を考え、研究テーマを見つけることができる。第三者による研究は、とりあえず一定の成果の出せそうなことをやっておいて、それが治療に生かせるかもしれないと述べるものも多い。しかし、患者の視点から批判的に考えると、デメリットが多く、現実的に治療に応用できるかどうか疑わしいことがある。
また、同じ病気の患者に現在の研究状況を説明する機会があるが、わかりやすく、かつ、正確さを失わずに伝えられるように努めている。