サンムク・リー(李尚黙)博士 Dr Sang-Mook Lee

字幕テキスト

教員として学生を連れてフィールドワークに出掛けた際に、運転中の自動車の事故で障害を負った。首から下は動かせず、24時間介助を必要とする。認知機能には問題が生じなかった(そのため、学生に口頭で指示を出すことで研究や教育を続けられている)。情報技術のおかげで得られる恩恵はきわめて大きく、身体機能に障害があっても、様々な活動ができている。障害を持つ人々の自立のためには、STEM教育、特にコンピュータを使いこなす能力が必須だと考えている。

サンムク・リー(李尚黙)博士 ソウル大学 地球環境科学部 教授
専門領域:海洋地質学および計算科学
学位:1995年に博士号取得(マサチューセッツ工科大学)
インタビュー時年齢:59歳(2021年12月)
障害の内容:2006年に交通事故による脊髄損傷で四肢麻痺。電動車いすを使用。
対応・工夫(周囲の対応含む)
コンピュータは神からの贈り物だと思っている。身体機能に障害を負ったが、コンピュータのおかげで、本も読めるし、学生を教えることもできる。
やりがい
事故で障害を負いながらも生き延びたことで、一種の覚醒を得た。専門にしていた地球科学の研究に限らず、人生のあり方についてなど、通常は科学の対象にならないような問題にも答えたいと考えるようになり、思索の幅が広がった。